ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2025、1、30)

縦横・2x5cm

扁額風に甲骨文で刻した、「無畏以畏」(畏るること無き

をば之れ畏るるなり)である。恐怖の「恐」ではなく畏敬の

「畏」であり、畏敬するものが無い事自體を畏れるのであ

る。人は何か畏敬の對象が有ってこそ謙虚になれる。

天を畏れず人を畏れずとなれば、其れ自體を畏れねば

ならない。石を彫っていて、妻や娘の言動に畏れ戦く己

を感じ、「己が人生も情けない状況にんったなあ」などと

悲しくも可笑しくもあり、刀を置いて嘆息を繰り返すが、「

いやいや、今や彼女達の言動に因って己が生が保たれ

ている、畏敬の存在だ」と、何とか己が心に折り合いを付

け、再び刀を振るうのである。


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