ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰陽刻自用印二顆(現代、AD2025、3、29)

縦横・2.2x2cm

『管子』牧民篇の一句を金文で刻した、「明鬼神」と「祗山川

」(鬼神を明かにし山川を祗《つつし》む)である。祖先や山

川の神々を敬い慎む事が重要である、と言う。日本にも八

百万の神々が居り、山川は當然として、井戸にも竃にも草

木にさえも、至る所に宿っている。注連縄を張って祀る神

木・神岩などは、其の一端である。特段信じている譯でも

無いが、年末にると竃の神様の御札を台所に張る、長年

の習慣で張り替えないと、何處か氣持が落ち着かない。し

かしこの三年、賢弟が旅立ってから御札を送ってくれる人

とて居ない。同時に己はこの三年大病續きである。果たし

て「信じる者は救われる」となるであろうか。


[ギャラリー一覧へ戻る]