ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2025、9、10)

縦横・3.3×2.5cm

「蝉」と言う字は、後漢の許愼の『説文解字』に因れば、

「虫に從ふ單の聲」で形聲文字である。所が現代の古文

字學者である高明氏は、まるで象形文字の如き形の文

字を、「蝉」の甲骨文字として採取されている。其れを眺

めていて、其の文字が彫りたくなった。其処で有名な松

尾芭蕉の一句、「閑さや岩にしみ入蝉の聲」から、甲骨

文で刻した「蝉聲沁岩」(蝉の聲は岩に沁む)である。


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