ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2025、9、21)

縦横・2.5×1.7cm

『禮記』檀弓上の一句を、甲骨文で刻した「狐死首丘」(

狐は死して丘に首《かしら》す)である。根本を忘れず常

に故郷を思い慕う事である。己も同じである、東京暮ら

しが既に半世紀を越えては居るが、其れでも常に郷里

の山中が心に有り、夢にも度々見る。己が如何なる立場

に立とうとも、亦た何處で生活しようとも、己の原點は、

島根のあの山中に在り、心は貧乏神主の小倅である。

家も墓も有るが、今や守る者は誰も居らず、親戚筋の

御芳情と御援助にお縋りする日々である。


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