ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰刻自用遊印一顆(現代、AD2025、12、13)

縦横・1.2×1.1cm

『晉書』車胤傳と孫康傳の故事に基づき、古璽文で刻した遊

印の「蛍雪」である。車胤が蛍を集めて其の光で讀書し、孫

康が雪の照り返しの光で讀書した話で、苦勞して讀書に励

み苦學を重ねる事を表した言葉で、蛍雪の功とも言う。己の

受験時代には『蛍雪時代』と言う受験雜誌が有った。蛍の光

窓の雪であるが、己の經験から言えば、確かに月明かりに

照り返った雪の明るさは、十分に本が讀める。しかし、蛍は

幾ら集めても明るくはならない。蛍の光は、苦學のロマンに

しか過ぎない。


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