ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2025、12、15)

縦横・4.9×1.2cm

『論語』爲政篇の言葉をアレンジして、甲骨文で刻した「犬

馬之養」(犬馬の養)である。見せかけの物質的な物だけ

で、敬意や誠意の無い親孝行を表した言葉である。爲政

篇には、「今の孝は是れ能く養ふを謂ふ、犬馬に至るまで

皆能く養ふこと有り、敬せざれば何を以て別たんや」と有る

。この言葉、耳にも心にも痛い、己は確かに親を敬しては

いたが、實際の行爲は犬馬の養さえ十分には果たしてい

ない。己が後期高齢者となり、後悔先に立たずとは謂うも

のの、改めて親の有難味を感じている。


[ギャラリー一覧へ戻る]