ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用遊印一顆(現代、AD2025、12、17)

縦横・1.2×0.8cm

佛語を甲骨文で刻した遊印の「舍己」(己を舍つ)である。七

十有五に及ぶ人生の中で、生き抜く爲に己を舍てた事が、

一體何回有った事だろうか、「捨ててこそ浮かぶ瀬も有れ」

と謂われるが如く、「人生とは己を舍つる事なり」であろうか。

己は至る所で己を舍てて來た様に思うが、己を舍てつつも

何處か強かに己を貫いている部分も有る。「舍てるも善し、

舍てざるも善し、是れ亦た人生なり」である。


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