ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2025、12、29)

縦横・2.4×2.4cm

『後漢書』左雄傳の一句を、古璽文で刻した「項背相望」

」(項背相望む)である。人が次々と往來する様子を表し

た言葉である。左雄傳には、「監司、項背相望み疾疢を

同じくするに與り、非を見るも擧げず、悪を聞くも察せず」

と有る。善道を同じくするのであれば、項背相望むのは

良い状況と言えるが、疾疢を同じくするのであれば、項背

相望まない方が宜しい。政治家に對する陳情で、項背相

望むのは、彼に彊い政治力が有るに他ならないが、だか

らと言って疾疢を同じくしてもらっては、問題なのである。


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