ギャラリー解説蛟蛟
書画
黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2026、1、19) |
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縦横・5×2.1cm 『説苑』敬愼篇の一句をアレンジして、甲骨文で刻した「 歯亡舌存」(歯亡び舌存す)である。『老子』第七十八章 に有る「柔能く剛を制す」に通じる言葉で、堅くて彊いも のが返って壊れ、柔らかいものの方が生き長らえると言 う事である。敬愼篇には、「老子曰く、夫れ舌の存するや 、豈に其の柔を以てするに非ずや、歯の亡ぶるや、豈 に其の剛を以てするに非ずやと」と有る。世間では、頑 彊な體躯を誇り病氣一つもしなかった人が、突然ぽっく りと亡くなられ、逆に病氣がちでぐだぐだしていた人が、 逆に長生きされる例は、結構有る。己は根性も體力も無 くへたり易い身體で、七十を超えてから諸々の癌に冒さ れ、こりゃ大變だと言いつつも、後期高齢者を越えても 生きている。おかげで舌は未だに良く回る。 |