ギャラリー解説蛟蛟

書画

黄虎洞手習い、陽刻自用印一顆(現代、AD2026、1、27)

縦横・4×3cm

『隋書』楊尚希傳の一句を、金文の回印で刻した「十羊

九牧」である。無駄に役人の數だけが多い事を表した言

葉である。「船頭多くして舟山に登る」と同じ意味である。

楊尚希傳には、「所謂民少なく官多く、十羊に九牧あり、

・・・今要を存して閑を去り、小を併せて大と爲す」と有る

。米國の有名な經營者が指摘した言葉に、「日本は實

際働く人が多く指揮する人は少なく、何か有れば指揮す

る人が責任を取る、しかし米國は、働く人が少なく逆に

指揮する人が多い、何か生じた時も働く人の首を切って

責任を回避する。此が技術的な意味での現在の日米の

差である」と。しかし、身勝手で我が儘で彊大な権力を持

つ指導者一人と言うのも如何なものかと思ってしまう。


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