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懸想文売り図 小早川好古画

:懸想文売りの図  小早川好古筆

 この図像は懸想文売りの姿を描いたもの。懸想文売りは、寛文年間に、京都の松原弓矢町で行われるようになったといわれ、延宝年間の頃には侍烏帽子、小袖姿となり、さらに天和年間になって素襖姿をするようになる。その後、一時中絶したものの文化15年に再興し、烏帽子、狩衣、藁脛巾、草鞋の扮装で、梅の枝に文を吊し肩げて、正月の早朝に知己の間にその文を投げ込んで歩いたとされる。

 小早川好古は、明治23年(1890)京都生。名は景若丸。小早川秋聲は兄。