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源氏物語桐壺巻 鷹司前関白兼煕筆 土佐光起画
源氏物語桐壺巻  鷹司関白兼煕書 土佐光起画

 右側の絵は土佐光起筆になる。12歳の光源氏の元服場面を描いているとみられ、『源氏物語』桐壺巻に「おはします殿の東の廂、東向きに倚子立てて、冠者の御座、引入の大臣の御座御前にあり。申の時にて源氏参りたまふ。みづら結ひたまへるつらつき、顔のにほひ、さま変へたまはむこと惜しげなり。」とある行に相当すると思われる。
 左の色紙詞書には「むすびつる心もふかき/もとゆひにこきむらさきの/色しあせずは/そうしてながはしよりおりて/ぶたうし給ふ左のつかさの御/むまくら人所のたかすへてたま/はりたまふ」と記す。左大臣が光源氏の元結を奉仕した折りに、桐壺帝に和歌を奏上して、長橋より下りて舞踏した行を書写す。