日本言語文化学特殊研究 Ⅳシラバス

 

授業科目名日本言語文化学特殊研究Ⅳ  〔前期課程〕 4 単位

授業の概要:

 江戸時代、日蘭交流による紅毛文化の導入は、当初長崎和蘭陀通詞によって作成された私的単語帳をもとに翻訳され西洋学術の研究が始められていた。長崎に遊学した江戸はもとより各地の学者や医学生によるオランダ語学習は広く蘭学へと発展し、西洋学術を受容する基礎となった。本講義においてはこれらオランダ語学習と当時の翻訳書を通して、 日本語や日本文化への影響を研究する。

成績評価の基準と方法

出席とレポートを持って評価する。出席日数の少ない者はレポートの提出権がない。

履修条件:

日本の学術書が読解でき、簡単なレポートが書ける事。

教科書:

必要に応じてプリントを配布する。長崎大学『出島の科学』九州大学出版会。

参考文献・資料等:

杉本つとむ著『江戸時代蘭語学の成立とその展開』、片桐一男著『平成蘭学事始』、石田純郎編著『蘭学の背景』、他授業のつど紹介する。

授業計画

前学期:

日蘭交渉史がどのように展開され、和蘭陀通詞達の仕事や生活、蘭書の輸入、蘭学の発展など歴史的流れを中心に講義する。

後学期:

『蘭学事始』や『紅毛談』・『紅毛雑話』など、蘭学関連書の内容を解説し、現代の日本語や日本文化とどのように結びついているかを考察する。