QGISを起動してみる(2)
GISのすごさとは、複数のデータを重ねて見ることができることである。 そのことによって、発見があるかもしれないし、新しいアイデアを産むのだ。 土壌成分分布と植生分布、気温分布や降雨量分布と農産物には明らかに関係があることは誰でも知っている。
GISにおける問題は明らかである。
- どのようなデータを蓄積するか
- 目的のデータをどのように記録・収集するか
- 地理情報を活用する目的のためにどんなデータを活用するか
- そのための複数データをどのように加工・活用するか
- 関連のなさそうな地理データから新しい知見や活用法が見いだすことができる
- どのようにして、こうした行為(行政や企業によって)を組織的に行うことができるか
- 個人レベルでのGIS活用の可能性と課題は何か
複数のShapeファイルを重ねる
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水系の線データ hydrol_1_1.shp をレイヤパネルにDrag & Dropしよう。
川幅約1km未満の河川データ(F_CODE=BH140)、ダム(F_CODE =BI020)が含まれている。
このレイヤのプロパティで、河川の色を(あとから見やすいように)青に変更した(太さも変更できるが、太くすると日本全図が河川で埋め尽くされてしまうようになる)。
- 交通網の線データ transl_1_1.shp をレイヤパネルにDrag & Dropしよう。 。鉄道(F_CODE =AN010)、道路(F_CODE =AP030)、トンネル(F_CODE =AQ130)が含まれている。 見やすいように、このレイヤのプロパティで交通網ラインを薄い小豆色の点線に変更した。 行政区画の名前は見苦しくなったので、 bnda_1_1.shp データのプロパティから表示しないようにしている(プロパティから「□ラベル」にようにチェックをはずして「Apply」ボタン)。
- 3つのshapeデータレイヤからなる全体を「新規プロジェクト」として trafic_river_whole-Japan.qgs という名前(拡張子 .QGS がつく)で保存しておこう。 日本は河川と交通網にみっちりと覆われた国土であることがよくわかるはずだ。
- [レイヤーの削除] ポリゴンデータを日本全土について読み込ませているために、処理が重くなっているはずだ。 そこで水系線データ hydrol_1_1.shp を取り除いてみよう。 レイヤパネルで目的の hydrol_1_1.shp を選択して右ボタン、現れるサブメニューの「削除」を選択する。
- 新しくDrag & Drrop してをレイヤパネルに追加するレイヤとして、人口集中域ポリゴンデータ popa_1_1.shp をオレンジで、人口集中域点データを popp_1_1.shp を赤で表してみた。 これを「プロジェクトを名前を付けて保存」で trafic_area-point_poplation_whole-Japan.qgs として保存する。
- [GPSデータを読み込む]
最後に、GPX形式のGPSデータを読み込んでみよう。 まず、GXP形式のGPSデータを用意する(ここではGPX形式のGPSデータをダウンロードする)。 このGPXファイルを右図[ベクタmenu]-[GPS]から「GPSツール」を選ぶ。
右図のように現れるWindowから「GPXファイルをロードする」から目的をファイルを指定する。地物タイプは、ウェイポイント、ルート、トラックの全てにチェックして「OK」。 12081802 tarckデータのプロパティで、線を緑の太い破線に変更してわかりやすくした。 東名高速横浜付近から富士宮付近までの移動を表している。