LaTeXの特殊記号・特殊記号のタイプセット

特別な書き方を要する文字

LaTeXの特殊記号・特殊記法 および 特殊文字や通貨記号と簡単な数式を参考。 特殊記号の全て、特殊文字の一部、および数式モードでギリシャ文字をタイプセットしてみよう。
演習1: 特に、特殊記号 %(percent), {(left brace), }(right brace), &(ampersand), #(hash), $(dollar), ^(caret), ~(tilde), \(backslash=¥), _(underscore)や、特殊文字 { , } 中括弧、# シャープ、^ ハット、$ ドル、 ¥ Yen、\ バックスラッシュなどの特殊文字をタイプセットしてみなさい。

これらの文字(特に、_, %, ~, #など)は URL表記で使われる場合が多い。 たとえば、国連決議・報告ページ http://www.unic.or.jp/texts_audiovisual/resolutions_reports/ は、LaTeXで表記するには次のように書く。 アンダースコア (_) をバックスラッシュ (\) をつけて \_ としていることに注意しよう。

http://www.unic.or.jp/texts\_audiovisual/resolutions\_reports/
自分のメールアドレスやWebホームをレポートの著者情報に記載することはとても良い習慣である。 たとえば、プリアンブルのタイトル情報で \author{...} を次のように書くとよい。
% プリアンブル
\title{タイトル}
\author{
ほげほげ大学 英国数理学科\\
st123456 航海時代\thanks{st123456@hogehoge.ac.jp}
}
\date{2016年10月10日}
演習2: レポートで、自分のメールアドレスをこのようにタイプセットしてみなさい。

タイプライター体の表示

LaTeX文書に限らず、電子メールアドレスやwebページのURLなどは等幅欧文書体であるタイプライター体で表記するとたいへん読みやすく誤解がない(印刷物であっても数字の 0 とローマ字の O、数字の 1 とローマ字の l など混乱が生じやすい)。

フォントによる表記の差異
フォントメールアドレス数字とローマ字
Timesst123456@hogehoge.ac.jp0123456789abcdefghijklmnopqrstuvwxyzABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
Courierst123456@hogehoge.ac.jp 0123456789abcdefghijklmnopqrstuvwxyzABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
たとえば、ワードプロセッサなら等幅欧文書体の1つであるCourierを使うとたいへん分かりやく誤読を防ぐことができる。 このように、印刷物ではきめ細かく適切なフォントの使い方が必要である。

LaTeXで指定した英数字文字列をタイプライター体でタイプセットするには、\texttt{...} と記述する。 たとえば、上記のURLをタイプライター体で記述するには次のようにする。

\texttt{http://www.unic.or.jp/texts\_audiovisual/resolutions\_reports/}

URLに http://www-cs-faculty.stanford.edu/~uno/ のようにチルダ(~)が含まれる場合にはこれもエスケープして工夫しなければならない。

\texttt{http://www-cs-faculty.stanford.edu/\~{}uno/}

URL文字列に含まれれるLaTeX特殊文字のために、URLこのようにして加工してしまうことはテキスト資源の観点からは望ましいとはいえない(テキストからURLをコピーしてWebブラウザに貼り付けても参照できない)。 参考文献情報の書き方で紹介したように、URLをLaTeX文書で表記する場合にはパッケージurlまたはhyperrefを読み込んだうえで、次のように書くのが賢い。 LaTeX特殊文字もそのまま書いて、しかもタイプライタ体でタイプセットしてくれる。

\documentclass{jsarticle}
.....
\usepackage{url}%%% パッケージ url を読み込む
.....
\begin{document}
...
...
\url{http://www.unic.or.jp/texts_audiovisual/resolutions_reports/}
.....
.....
\end{document}
演習3: thebibliography環境でURLで指定されるページを参考文献として挙げて、\cite{ラベル名} をつかって文献情報を文中で言及しながらレポートを書いてみなさい。