ギャラリー解説蛟蛟
書画
黄虎洞手習い、陰刻自用印一顆(現代、AD2026、1、3) |
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縦横・5×2.4cm 昔から良く言われる言葉を、印篆で刻した「才子多病 佳人薄命」である。頭がよい才能有る人は病氣がちで あり、美人は不幸短命の人が多い、と言う事であるが、 此の言葉出典が良く分からない。「佳人云々」は、蘇軾 の「薄命佳人詩」に、「古より佳人多くは命薄く、門を閉 ざし春盡きて楊花落つ」と有るが、「才子云々」は不明 である。亦た此の兩句を使ったものとしては、明治の政 治小説『雪中梅』(末廣鐵腸)の序文の出だしに、「(盗 )跖は富んで顔(回)は貧しく、美人薄命にして才子多病 なり、大聲は里耳に入らず、陽春白雲の歌は、人の和 するもの少なし」と有るが、「佳人」ではなく「美人」であ る。まあ美人も佳人も同じ事であるから、取り敢えず典 據は『雪中梅』としておく。 |