〜經解本〜

駄言6

  經解本とは、一般的に某々經解と名付けられた經書に関する大部な叢書中に納められた本のことを指し、代表的な叢書としては、納蘭性徳が主に宋・元時代の著作を中心にして輯めた『通志堂經解』、阮元が清朝のものだけを輯めた『皇清經解』及び王先謙に因るその続編である『皇清經解続編』、更に唐以前のものを中心に鍾謙鈞が輯めた『古經解彙函』等が挙げられる。これらの中で、「經解本」と言えば『通志堂經解』所載の本を指し、『皇清經解』に関しては「清經解本」或いは「清經解続編本」と言い、『古經解彙函』については「古經解本」と言い、微妙に言い方に差を設けている。則ち、広義に言えばこれらは全て經解本であるが、狭義に言えば『通志堂經解』が經解本である。
 ここに提示する經解本は、左側が『通志堂經解』所載の元の李廉輯『春秋諸傳會通』であり、右側が『皇清經解』所載の清の焦循著『孟子正義』である。

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