〜薄 葉(様)〜

閑話2

  薄葉(様)とは、印刷用紙を指す言葉で、薄く漉いた紙葉つまり薄様紙の略である。薄く漉いた紙葉であれば如何なる紙も薄葉(様)ではあるが、一般的には薄い雁皮紙を指す。版本などで「薄葉本」とか「薄葉仕様」等と記されているのは、この様な用紙を使用した事を示している。因って、往々にして裏面の文字がよく透けて見える。
ここに提示する薄葉(様)本は、文久三年の袖珍本「四書集註」である。

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