〜清末学者2、師伏堂〜

閑話3

  師伏堂とは、光緒の挙人で清末から民国初期にかけて活躍した経学者皮錫瑞のことである。字は吉人、湖南省善化県の人で、號を鹿門と言い、居所を師伏堂と称したため、一般的に師伏堂先生と呼ばれており、彼の経学は殆ど漢・宋両学に兼通し、まさに一家の言をなしている。没後にその著作を合刊したものを師伏堂遺書と言い、『経学歴史』『今文尚書攷證』『鄭志疏證』等を収めている。
 ここに提示する師伏堂遺書は、右側が民国十四年の景印本『経学歴史』で、左側が光緒三十三年の思賢書局本『経学通論』である。

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