〜牋(箋)譜〜

閑話13

 牋(箋)譜とは、書簡(手紙)用の紙を集めたものを言い表した言葉である。元来「譜」とは、「物事を順序よく系統立てて並べた記録」と言う意味である。そのため、絵に関しては畫譜が有り、書に関しては書譜が有り、更に動物に関しては禽譜が有り、植物に関しても梅譜・牡丹譜が有ると言う具合である。当然紙に関しても、十竹齋箋譜や榮寶齋箋譜などが存在する。

 ここに提示する牋(箋)譜は、1950〜60年代のわりと新しいものではあるが、安徽省の宣州で作られた書簡用紙を集めた、「宣牋譜」60葉線装一冊本であり、その中から図柄(木版)・色の異なる4枚を示した。

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