《臺北零話》

《2006年・10月》

騒ぎの後 10月31日(火)

  一ヶ月ぶりに台北に来たら、九月の「下台」騒動がうその様に静かである。マスコミもあまり報道せず他のネタが多い。 恐らく十月十日の境として収束に向かったみたいであるが、そのとき提示された問題は何一つ解決していない。
 今日の新聞の一面は、行政院の金融管理委員会の某委員と関係業者との癒着が摘発されて、台北、台中、台南の三箇所の検察が合同で、同時に各所のガサ入れと打ち込みを行うという大掛かりなもので、某氏の女性秘書も登場していた。
 陳総統は昨日衛星テレビを通じて、日本の国会議員である平沼氏(超党派の日華議連の会長)、中川氏(自民党政調会長)、池田氏(民主党の日華議連の代表)や、学者の中島氏(国際大学学長)などと、討論会を行っていた。
 また前総統の李氏は、来年の四月をめどに、超緑藍、超民族の自由民主台湾の第三勢力の結集を呼びかけている。
 国民党は、馬主席のポジションが揺らいでいるように見える、同じ国民党の立法院院長の王金平氏の動向が、これからややこしくなって来そうである。 いずれにしても、次の政治的山場は、高雄市長選挙と台北市長選挙であろう。

季節の果物 10月31日(火)

 流石に台湾は南国である。十一月であるのに、西瓜も有れば味瓜も有る、季節外れで不味いかと思ったが、実に美味しいのである。それどころか、夏前が時期であるはずの蓮霧が再び果物屋の店頭に並んでいる。
 更に驚いたことは「柿」である。以前の台湾には所謂「生柿」は無かった。気温が暑いため「柿」は有っても、日本の「熟し柿」のような柿で、誰も食べなかったが、今台湾には日本同様に「生柿」が有る。またそれがすこぶる美味しいのである。
 「柿」好きの小生にはたまらない果物である。


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