1997.12.17 に更新しました
本 文
■第四段■
思はむ子を法師になしたらむこそ、心ぐるしけれ。ただ、木の端などのやうに思ひたるこそ、いと いとほしけれ。精進もののいとあしきをうち食ひ、睡ぬるをも、若きはものもゆかしからむ、女など のあるところをもなどか忌みたるやうにさしのぞかずもあらむ、それをもやすからずいふ。まいて、 験者などはいとくるしげなめり。困じてうち眠れば、「眠りをのみして」など、もどかる。いととこ ろせく、いかにおぼゆらむ。これは、むかしのことなめり。いまは、いとやすげなり。
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