「自称詞「ぼく」と女性キャラクター ―いわゆる「ボクっ娘」の役割語的分析」(冨樫・浅野(2012))

〈要旨〉
 本発表では、役割語分析の観点から、女性キャラクターが自称詞「ぼく」を使用することの表現意図や効果を考察する。主として以下の三点について検討していく。

 a. 「ボクっ娘」と呼ばれるキャラクターの発生について(調査)
 b. “ねじれた役割語”が生まれるメカニズム
 c. 役割語の優先順位

a.については、1950年代のポピュラーカルチャー作品に既に「ボクっ娘」が存在していることを指摘する。b.については、男性属性付与のために自称詞「ぼく」が単に使用されたのではなく、男性属性を弱め、女性属性を強めるために生じた“ねじれ”であるという仮説を立てる。c.については、b.の考察を受けて、人称表現よりも文末表現のほうが役割語としての効果が強いのではないか、という主張を行う。


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