ギャラリー解説
銀器
銀牌(赦令・上諭)二種(清朝時代、AD1644〜1911) |
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縦9cm、横5.3cm、厚さ0.7cm 銀牌とは銀製の字牌のことで、符券つまり一種の銀 の札のことである。唐の李賀は河陽歌の中で「今日 銀牌を見、今夜玉讌を鳴らす」と詠じているが、古 来中国では、發兵・出使・乗驛などには銀牌を用い ている。『宋史』の輿服志六には「唐に銀牌有り、發 驛遣使には、則ち門下省之を給す」とある。ここに 呈示するのは、清朝のものと思われるが、左は「赦 令」の銀牌で裏面に「軍機大使赦免銀牌」と鋳られ ており、右は「乾隆上諭」の銀牌で裏面に「如朕親 臨」と鋳られている。材質は銀であり、「赦令」の方 は本物と見受けられるが、「乾隆上諭」の方はどう 見ても倣品(あまりにも字が拙くて、「乾」を「車」偏に 作っている。しかし、言い伝えでは、一種の割り符で あるため、偽物を避けるために敢て「車」偏に作ら せた、とも言われており、真偽のほどは不明)の様 に思えてならない。 |