ギャラリー解説

黄銅器

黄銅亞字型雙鳳文鏡(南宋時代、AD1127〜1278)

径16.1cm、辺長9cm、厚さ0.2cm

中央の八菱花紋様の花弁文紐座と言い、左右の雙鳳

凰紋様と言い、無文縁に沿った連珠文帯と言い、唐鏡

の華麗で豊満な様と異なり、浅く細く描出された洒脱で

端正な紋様は、実に見事なキャストを造型している。亞

字鏡は、唐末五代以後に見られる鏡形で、主に北宋時

代に流行している。右斜め下には「王家」の二字が鋳ら

れ、右縁部分には「某官某記」の四字が刻されている。

惜しむらくは、右斜め上の角から3.5cm程のひびが入

っている点である。


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