ギャラリー解説

黄銅器

清黄銅風花雪月春錢一種(清時代、AD1644〜1911)

径7.3cm、厚0..5cm

中国の厭勝錢は、一般的に吉祥図・生肖図・八卦図・呪文・鬼符

・吉語等が中心であり、一応厭勝錢の属であっても男女合歓の

図柄は基本的に厭勝錢とは言わず、本品の様な物は特別に春

錢(風花雪月錢)と称している。正面(画像左)には「風花雪月」と

鋳込まれているが、漢文訓読読みをすれば「花に風ふき月に雪

ふる」である。その様な花も月もまともに見られない時には、もっ

と楽しい事を致しましょうとでも言う洒落であろうか、一般的には4

cm径前後のものが普通であるが、これは可成りの大型である。

当時の嫁入り道具か性教育道具の一つであろう。それを貨幣仕

立てにした所は、子孫の富貴繁栄を洒落ているのであろうか、亦

それも善哉、善哉。尚、日本にも同形態・同紋様の物が有る。


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