ギャラリー解説

古陶磁器

龍泉窯青磁刻花文鉢(北宋時代、AD960〜1127)

高さ7.1cm、口径18.6cm、底径5.4cm

胎土は軟質の灰色土で、高台作りも内側の片刃刻花紋

も、北宋龍泉窯青磁の特徴をよく現している。釉調がや

や暗く、紋様も一見猫掻手風であるため、今までは南宋

の福建省同安窯の珠光青磁と称される事が多かった

が、近年来の発掘調査などから、北宋の浙江省龍泉窯

青磁の一種である事が判明している。ほぼ同じ物がフイ

リピンからも北宋龍泉窯系青磁として出土している。本

品は、惜しいことに口縁部分に12cm程に亘って補修

跡が有る。


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