ギャラリー解説

古陶磁器

青花雲氣花草文碗(洪武年間、AD1368〜1398)

高さ4.3cm、口径13.1cm、底径5.1cm

明初洪武年間の民窯青花碗である。高台内が無釉で畳付けから底心に向かって

斜坂状に削られている点・底心に小乳突痕の「鶏心点」が見られる点・畳付けが

外から内に向かって斜め削りである点・見込み(碗心)に草書の「福」の字が書か

れている点・外面に大雑把な雲氣花草紋が描かれている点・焼きが甘く表面に無

数の大きな貫入が走っている等々、全ての様態が中国の桂林地区の元文化堆積

層から出土した、明の洪武年代民窯青花磁器と一致している。しかし、惜しいこと

に口縁部分が一箇所2cm程の三角形に欠損し、パテで補修してある。

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