ギャラリー解説

古陶磁器

青花山水人物詩文六角雙連瓶(清末期時代、AD1875〜1911)

高32.1cm、口幅14.1cm、口奥行き8.9cm、肩幅16.2cm、

肩奥行き9.1cm、底幅13.7cm、底奥行き9.5cm

この様な形態の瓶は、清朝後期の同治時代から清朝末期にかけて、多く

が民窯で作られている。同じ六角形でも、各辺が直線形式で構成される瓶

は、ただの六角瓶であるが、この様に正面の直線が前後共に内側に湾曲

した六角形は、六角瓶を二つ繋いだ形と見なされ、特に六角雙連瓶と称し

ている。本品は、張り合わせ形式で造型され、表面に山水人物紋様を、裏

面に詩文が各々描かれている。詩文の内容から、「漁夫の利」の故事をも

じった農村風景であることが分かる。口縁に虫食いが一個所有るのはご愛

敬であるが、惜しいことに水漏れはしないものの、高台が一個所欠損して

補修されている。


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