ギャラリー解説

古陶磁器

倣唐青磁刻線文圓壺(民國以後、AD1950〜1990)

高さ13cm、口径6.8cm、腹径19cm、底径6.3cm

本来は蓋の有る有蓋圓壺であると思われるが、大きさ

からすれば鉢の可能性も有る。圓壺は中・晩唐時期の

墓から多く出土するが、概して高さ10cm以下の小振り

のものが多く、15cm前後の大振りのものはそれ以前に

類例が有り、高さ17cmの三彩貼花文圓壺や14.5cmの

揚州郊外出土の三彩鉢などである。本品は、白い白土

を巻き上げで造型し、その上に直接青磁釉が胴の中程

までにかけられ、硝子化した釉上には無数の細かい貫

入が生じ、その中に赤土が染み込み、釉溜まりは薄緑

色を呈すると言う、手の込んだ倣唐品である。


[ギャラリー一覧へ戻る]