ギャラリー解説

古陶磁器

粉彩花鳥文角形委角筆筒(民國28年、AD1939)

高さ18.6cm、外一辺16.1cm、内一辺11.3cm

在銘、己卯冬月(民國28・1939年)

四面に花鳥紋(三面が牡丹に鳥で一面が蓮に鶴)を描いた

堂々たる角形筆筒で、しかも角は角落としの委角になってい

る。各面に画賛が付けられて、正面に当たる面には「己卯冬

月ショ(者+羽)山樵子程意亭畫於珠山」の一文が有るもの

の、程意亭の作品ではなくそれを模したものである。程意亭

とは民國時期の名画工である珠山八友(王g・王大凡・徐仲

南・鄭碧珊・田鶴仙・程意亭・汪野亭・劉雨岑)の一人である

が、「畫於珠山」と記すのは王gや田鶴仙の作品に多く見ら

れ、程意亭は「写于佩古齋」と記す方が一般的である。要は

当時の有名ブランドの要素を色々取り入れた倣品に過ぎな

いが、絵付けは仲々立派なものである。尚、当時活躍した画

工には、他にも何許人・華伯濤などがいる。


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