ギャラリー解説

古陶磁器

青花唐草文丸陶硯(清初期時代、AD1644〜1795)

高さ3cm、硯径12cm、胴径15.5cm

在銘、天啓玖年

極めて特徴的な作りの陶硯である。高台を深くするこ

とに因って硯面胴体部分を空洞にせず、更に硯面に

は薄く白釉がかけられ、畳付けも含めてほぼ全面釉

である。また天啓玖(九)年の銘も恐れ入ったもので、

実は天啓年間は七年までで、九年は歴史上存在しな

いのである。明の滅亡を知らぬままに作られたか、或

いは何か特別な意図を持って作られたのか。


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