ギャラリー解説

古陶磁器

南京(古)赤絵花草文碗(嘉靖・萬暦年間、AD1522〜1619)

高さ6.2cm、口径13.3cm、底径5.2cm

所謂「古赤絵」と称されて16世紀頃から造られ出す赤絵も

のの景徳鎭民窯赤絵系統に属する碗で、明末の所謂「呉

州赤絵」と称される赤絵が、黒線の輪郭の中に緑彩を乗

せるのとは異なり、古赤絵系統は、緑彩を乗せる輪郭線を

も紅彩で描き、緑彩も呉州赤絵に比べてやや黄緑がかっ

た緑彩を用い、部分的ではあるが黄彩も使う。本品もその

通例の如く、可成りかせてはいるものの、一応黄彩が使わ

れており、輪郭線も紅彩である。これらの赤絵は、名称的

に「呉州赤絵」と区別するために「南京赤絵」と称している。

但し、本品は惜しむらくは高台部分が破損し、殆ど全て畳

付け部分がパテで補修されている。

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