ギャラリー解説

古陶磁器

雲南建水窯青花竹葉文小罐(元末期時代、AD1307〜1367)

高さ4.2cm、口径7.2cm、肩径8.3cm、底径3.5cm

雲南の古窯址は1960年代に発掘され、その結果雲南の

窯業は、四川南部の會理の鹿広窯の影響を受けて、雲南

省中央の玉渓窯やその南に位置する建水窯が発達し、既

に元代から青花を作っていたことが、当時の火葬墓から出

土する多様な遺品に因って証明されている。その特徴は、

胎土は灰色で、釉薬は青磁系統のやや青味や黄味を帯び

た釉を使い、青花の発色は灰黒色乃至は黒青色を呈して

輪郭がぼやけ、釉面に細かい貫入やピンホールが認めら

れると言う。本品は、本来の罐を小型化した明器に過ぎな

いが、それでも上述の特徴を殆ど持っており、元末の雲南

物であることを表している。亦、高台は巻き上げの様が良

く窺える平高台である。尚、本品に施されている竹葉文は、

出土している酒会壺の蓋の紋様に良く見られる。

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