ギャラリー解説
古陶磁器
磁州觀臺窯白地鐵繪草文有蓋雙耳壺(元末期時代、AD1307〜1367) |
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総高12.8cm、蓋高2.5cm、口径9cm、胴径14cm、底径7.4cm 吉州窯の鐵絵有蓋壺はたまに見かけるが、磁州窯系の有蓋壺は珍 しい。本来の磁州窯とはやや胎土の異なる、柔らかめの赤土を巻き 上げて造型し、その上に白化粧を施して鐵釉で草紋を描き、最後に 透明釉の上薬がかけてある。高台はやや開き気味の撥高台で兜巾 の様も窺え、宋代の磁州窯系と言えなくも無いが、鐵釉の色調や紋 様及び内部に鐵釉が施してある点などから判断すれば、元の末期時 代の磁州窯系と見た方が蓋然性が高い。ただ惜しむらくは、蓋が破 損したため補修されている。 |