ギャラリー解説

古陶磁器

青花花鳥文梅瓶(正徳年間、AD1506〜1521)

高さ26.3cm、口径3.7cm、肩径14.5cm、

底径9.2cm

明代民窯の代表的梅瓶である。高台は無釉

の裏白で、胎土を削った跡も窺える。青花の

色調・紋様(肩の宝相や胴の花鳥及び足の

蓮弁など)・形態(全体的フオルムや、肩と腰

との三段継ぎ)など、どれも正徳年間の梅瓶

の様相を呈している。この様な梅瓶は、明代

に多く作られているが、次の嘉靖年間(1522

〜1566)のものは、足の部分が長くてやや腰

高になり、更に萬暦年間(1573〜1619)のも

のは、足の長さは再び短くなるものの、肩の

張りがきつくなる。因って、本品は正徳年間

のものと判断されるが、惜しいことに、全体に

降りものが認められる。

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