ギャラリー解説

古陶磁器

倣宋哥窯三足小薫爐(明時代、AD1368〜1643)

高さ4.8cm、口径5.8cm、腹径9.3cm

白青磁に貫入の入った小型の香炉であるが、釉調

が明の倣哥窯の景徳鎭とも龍泉窯とも微妙に異な

り、また清の倣哥窯の景徳鎭とも龍泉窯とも差異が

認められる。更に言えば、明末の貫入ものとは釉薬

が明白に異なる。一方足の先に見える胎土は、灰

色で明らかに龍泉窯のものと考えられるし、この様

な形態の小型香炉は明代に良く見かける。要する

に窯も時代も明白に断定し難いが、諸々の要素か

ら、一応明の倣哥窯と措定したい。


[ギャラリー一覧へ戻る]