ギャラリー解説

古陶磁器

紅釉地青花魚文皿(明末期時代、AD1621〜1661)

高さ3.2cm、口径12.8cm、底径7.3cm

在銘、萬福攸同

この銘は明の嘉靖年間から明末にかけて見られ

る民窯銘であるが、字体や高台の形態から、天啓

・崇寧間のものである。この紅釉地は青花の上か

ら加えられた後加彩の紅釉で、可成り雑に加えら

れており、青花の上にはみ出したりしている。青花

だけでも十分に成り立つ紋様でありながら、わざ

わざ紅釉地を加えて見苦しくしている所は、如何

にも明末の民窯品である。惜しいことに、口縁部

分が二カ所ほど破損して補修され、そこから三本

の「入」が入っている。

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