ギャラリー解説
古陶磁器
灰陶加彩男子裸身俑(前漢時代、BC206〜AD23) |
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高さ57cm、幅8.9cm、厚み6.7cm 前漢初期から中期にかけての、王侯墓の陪葬坑 から出土する裸身俑の一種で、大きさは大概54 cm〜62cmである。裸身俑は、腕が木製の可動 式で、布製の衣服を着けて埋められている。顔の 表現や性器や胸・足などの筋肉の樣まで表すと言 う、身体的表現の丁重さが特徴で、一般的には、 上下に分けて作り下腹部で接合してあるものが多 い。これらの裸身俑は、長陵(高祖)・茂陵(武帝) ・平陵(昭帝)・杜陵(宣帝)・梁王墓・利成墓などの 陪葬坑から出土している点から、宮廷に関わる俑 の制作に、この形式が用いられたものと考えられ ている。ただ本品は、甚だ問題が有り、俑自体は 当時のものと思われるが、表面の朱色は明らか に最近のいかがわしい朱色で、発掘後に塗られ たことは明白であり、しかも惜しいことには、本体 自体も足先が欠け左足が折れているため、継ぎ 合わされている。 |