ギャラリー解説

書画

蘇門山村良由、行書五絶(江戸時代、AD1742〜1823)

紙本肉筆・・縦98cm、横28cm

「八十翁蘇門由題并書」の下に、陰刻「山邨良由」と陽

刻「字君裕」の落款が押されている。山村蘇門は信濃

の人で、名は良由、字は君裕、号を蘇門・清音楼・仙

鶴亭などと称し、幕府旗本格で尾張藩木曽代官の子と

して生まれ、幼時より学問を好み、京の北村北海・伊

勢の南宮大湫・江戸の細井平洲らに学び、更に大内

熊耳に師事して精励刻苦した儒者であるが、同時に弓

馬・刀槍・笙筝・囲碁・書画に至るまで秀でた、多芸多

才の文人でもあり、更に木曽福島の第九代山村代官

として治世にも手腕を発揮し、尾州侯より伊勢守に任

ぜられ、人々から「木曽の旦那様」と称された地方文

人儒者である。


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