ギャラリー解説

書画

東涯伊藤長胤、行草書詩文(江戸時代、AD1670〜1736)

紙本肉筆・・縦30cm、横74cm

「正徳甲午(四年・1714)仲夏日 長胤拜書」の横に、陽刻の「長胤」と陰刻の「東涯」の落款

が押されている。伊藤東涯は京の人で、名は長胤、字は原蔵・元造、号を東涯・慥慥斎などと

称し、京の大儒者伊藤仁斎の長子で、家学を受け継ぎ義古堂で講説に従事した儒者である。

本品は、「烏研小序併詩」と題された、黒色硯に関する小文と七絶詩が書かれているが、これ

と同じ詩文が東涯の文集である、『紹述先生文集』卷二十八の七言絶句詩の所に、「烏硯詩」

と題して収められている。


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