ギャラリー解説
書画
可亭岡本良信、隷書七絶(近代、AD1857〜1919) |
|
|
|
紙本肉筆・・縦133cm、横28cm 「可亭生」の横に、陰刻下駄印の「良信」と「子耐」 の落款が押されている。岡本可亭は伊勢の人で 、名は良信、通称は竹二郎、字は子耐、号を可亭 ・長春堂などと称し、藤堂藩に使えた儒者岡本安 五郎の次男で、一般的には「初め父より御家流を 習い、後に趙子昂を学んで一家を成した書家」と 伝えられているが、詳細は不明である。ただ父が 儒者であれば、幼時に家学としての漢学や書を受 けた、と推測することは可能であろう。その後、大 阪や東京での版下作りや看板揮毫で名を成して いれば、一家を張った書家であったことは確かで あり、明治24年には『普通高等新体婦女用文』や 『女宝』等の書籍も公刊している。また彼は、北大 路魯山人の書の師でもあるが、同時に画家岡本 太郎の祖父(父岡本一平の父親)でもある。 尚、現在本品は、川崎市の岡本太郎美術館に 寄託中である。 |