ギャラリー解説
書画
梅窓杉浦重剛、楷行書七絶(近代、AD1855〜1924) |
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絹本肉筆・・縦125cm、横41cm 「天台道士」の下に、陰刻「杉浦重剛」と陽刻「天台 道士」の落款が押されている。杉浦梅窓は近江の人 で、名は重剛、号を梅窓・天台道士と称し、膳所藩 の儒者杉浦蕉亭の次男で、藩校遵義堂に入り、高 橋坦堂に経史を、黒田麹廬に洋学を学び、更に京 の岩垣月洲の門に遊び、次いで大学南校に進み、 英国に留学後は学校教育行政(高等教育)を担当 し、東宮御学問所で倫理を講じた人物で、当時の日 本思想を担った思想家である。その書に『諸葛亮』 が有る。尚、本品は鈴木学士に書き送った品である が、鈴木学士とは、東京帝大の後輩で杉浦より23 歳若く、新聞記者等を経た後に新設の京都帝大に 助教授として就任し、その後の京都支那学確立の 一翼を担った、中国文学者の豹軒鈴木虎雄(1878 〜1963)のことである。 |