ギャラリー解説

書画

梅溪李全直、楷行書七絶(江戸時代、AD1617〜1682)

紙本肉筆・・縦27.2cm、横38.5cm

「梅溪」の下に、陰刻「李全直」と陽刻「梅溪樵叟」の落款が押されている。李梅

溪は紀州の人で、名は全直、通称は玄蕃、字は衡正、号を梅溪・江西・一陽斎

・五松軒などと称し、儒者である父より家学を受けて易経に精通し、更に藩儒

永田善斎に従学して紀州藩に仕え、世子侍読となって子弟に教授した儒者で

あるが、父親の李一恕(真栄)は朝鮮慶尚道霊山の人で、豊臣秀吉の文禄の

役の時に、22才で浅野長政の捕虜となり、日本に来て和歌山に住み、博覧強

記で儒学の教授を業とし、紀州藩祖徳川頼宣から客礼を以って侍講に召され

た儒者である。


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