ギャラリー解説

書画

晩菘真下穆 、草書七絶(江戸時代、AD1799〜1875)

紙本肉筆・・縦135cm、横30cm

「晩菘」の下に、陽刻「樂山樂水」と陰刻回印「真元曹

印」の落款が押されている。真下晩菘は甲斐の人で

、本姓は益田氏、名は穆、字は元曹、号を晩菘と称

し、甲斐大藤村の農民の子であるが、江戸に出て代

官手代となり、幕臣真下家を継いで甲州金山奉行と

なり、次いで陸軍奉行並支配となるも職を辞し、横浜

に漢学の私塾融貫塾を開き、子弟の育成に従事して

書の世界に遊んだ儒者で、一般人士から博徒に至

るまでその人柄が慕われ、多くの人材を養成してい

るが、樋口一葉の父則義も彼を頼った一人である。

現在、甲州市の慈雲寺には松平破天荒斎(康国)の

撰文に係る碑文が、残されている。


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