ギャラリー解説

書画

傳・奉天聖旨、封國寺(清、順治三年十月十日・AD1646)

縦34cm、横65cm

金糸で鳳凰と龍の地紋を織り込んだ絹布に、向かって右から漢字、左から満字で國寺

に封ずる事の文章が書かれ、その上に朱印が押されている。朱印は、先ず左右の上

下に五爪の龍、右に「翰林院」、左に「大清吏部」、中央上部の右には満漢両字の「大

清受命之寶」、左には「太上皇帝之寶」、そして中央に「聖旨」の二字である。文面は、

「奉/天承運/皇帝制曰佛門之説古亦/有訓京師西畔元恵/寺香火沸之茲以聖/

恩勅封爲國寺并即/日入册立典/欽此/順治三年十月十日」である。金糸地紋織

りの絹布は、確かに清朝時代の布と判断されるが、内容の文面は果たして当時に書

かれたものか否か甚だ疑わしい。因って「伝」の品である。


[ギャラリー一覧へ戻る]