ギャラリー解説

書画

工藝・蒼海副島種臣、篆書四字(幕末維新、AD1828〜1905)

紙本印刷・・縦110cm、横30cm

「從二位法官副島種臣謹書」の下に、陰刻「副島之印」と陽

刻「種臣」の落款が押されている。副島蒼海は肥前の人で、

名は種臣、号を蒼海・一々学人などと称し、佐賀藩藩校国学

教授枝吉南濠の次男で、幼にして家学を受けて副島利忠の

養子となり、藩校で学んだ後に京に遊学して漢学・国学を学

び、藩の洋学校致遠館の学生監督を務め、維新後は新政

府の参与等を務めるが征韓論争で下野し、その後は内務省

に出仕し、宮中顧問官・枢密院副議長・内務大臣等を歴任し

た政治家であるが、一見識を持って漢学に長じ詩に秀で、更

に時流を超越した趣の書を善くし、書家としての名声も高い

ものが有る。本品は、工芸品ではあるが、蒼海晩年の独特

な篆書のサンプルとして、十分参考資料となる。


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