ギャラリー解説

書画

鳩巣室直清、行書七字(江戸時代、AD1658〜1734)

紙本肉筆・・縦124.5cm、横17.5cm

「鳩巣」の下に、陰刻回印「室直清印」と陰刻「師禮

氏」の落款が押されている。室鳩巣は武蔵の人で、

名は直清、字は師禮、号を鳩巣・駿臺・滄浪などと

称し、医師室玄樸の子として生まれ、加賀藩主前田

綱紀に仕え、京に遊学して木下順庵の門に学び、更

に崎門学派の羽黒養潜にも学び、同じ木門の新井

白石の推挙に因って幕府儒官となり、家宣・家継・

吉宗の三代の将軍に仕え、朱子学を墨守して異説

を排し、荻生徂徠や伊藤東涯の古学と対峙し、特に

吉宗の享保の改革を補佐した儒者である。本品は、

本来一対ものであった品の左側の一幅であろう。


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