ギャラリー解説

書画

梁川榎本武揚等八氏、書畫寄書(近代、AD1836〜1908)

紙本肉筆・・縦127cm、横50cm

榎本梁川は江戸の人で、名は武揚、号を梁川と称し、幕

臣の海軍副総裁として、函館五稜郭で官軍と戦い、維新

後は北海道開発に従事し、外相や文相などを歴任した

政治家である。本品は、書が二人・画が六人で、当時の

墨客画家の寄せ書きである。

榎本梁川(1836〜1908)・・行書十字、武揚の下に、陰刻

「榎本武揚」と陽刻「梁川」の落款が押されている。

北小路随光(1832〜1916)・・草書十四字、孝明天皇の

稚児として寵愛を受けた正三位の公卿。從二位北小路

随光の下に、陰刻「北小路光」と陽刻「先半」の落款が押

されている。

佐竹永湖(1835〜1909)・・佐竹永海の養子となって南北

合流の画法に通じた画家。永湖の横に、陰刻「永湖」の

落款が押されている。

佐竹永邨(1845〜1922)・・佐竹永海に師事して永海の二

女と結婚し、佐竹姓を名乗った画家。永邨の下に、陽刻

丸印「永村」の落款が押されている。

中林清淑(1831〜19??)・・中林竹洞の娘で父から文人

を学んだ画家。清淑の下に、陽刻丸印「清淑」の落款が

押されている。

高林芳谷(1840〜1894)・・椎名文囿に学んで花鳥を得意

とした画家。芳谷の横に、陰刻「芳谷」の落款が押されて

いる。

人見淇堂(183?〜189?)・・河鍋暁斎と親しかった画家、

詳細は不明。淇堂の横に、陰刻丸印「淇堂」の落款が押

されている。

某某波山(183?〜189?)・・画家。詳細は不明。波山の下

に、陽刻「自枚」の落款が押されている。


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