ギャラリー解説

書画

疎梅水野元直、行草書五字(近代、AD1864〜1921)

紙本肉筆・・縦141cm、横37cm

「疎梅仙史元」の下に、陰刻「元直字簡卿號疎梅」と

陽刻「琴剣詩屋主人」の落款が押されている。水野

疎梅は福岡の人で、名は元直、字は簡卿・廉卿、号

を疎梅と称し、玄洋社社員で韓国政府顧問などを歴

任した後、中国に遊び呉昌碩や王一亭らと交流し、

楊守敬に師事すること四ヶ月、『学書邇言』の草稿を

持ち帰った書家にして漢詩人である。政治活動から

離れて翰墨の世界に遊ぶべく、清国に渡って多くの

文人書画家と交流を深めるも、結果として漢詩人と

して名を馳せた人であるが、近代日本書道史上に

於て、その活動は等閑視出来ない。


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